融資申込時の借入状況の書き方
借り入れをするときに必ず聞かれることの一つに「現在の借入状況」というのがあります。
お金を借りに来た人が、そもそも合法的に融資できる人か、どのくらい困っているか、どんな借り方をしているのか、返済できるのか、嘘をつかないか、などなどいろいろなことを確認するために必ず聞くことになっています。でも融資を断られたらなんて心配している方は、カードのキャッシングは書いたほうがいいのかな?とか車のローンは?携帯の分割払いは?少し少なく書いてもバレない?とかいろいろ考えてしまうかもしれません。ここではキャッシングを申し込むときの借入状況の書き方について説明します。

総量規制対象になるか
貸金業法が改正されてから「総量規制」が導入されました。それ以前の貸金業者は自分たちが貸したいと思えば、相手がどんなに借金があっても、収入がなくても、好きな金額を融資することができました。当時は金利も延滞すれば40%を超えたりしてましたし、貸金業者がどんどん貸してくれるので、一度借金をするとなかなか抜け出せないという問題がありました。
今は借金をしても生活が破綻しないように「年収の1/3」という基準を法律で定めて、これ以上貸してはいけませんという事になっています。ですから貸金業者も合法的にお金を貸すには、まず相手の年収と借り入れを聞いて、かせる相手なのかどうかを最初に判断しています。逆にいうとその制限を超えている人は新規で合法的にお金を借りるのは難しいということになります。
債務のすべてが総量規制の対象ではない
とはいっても、債務のすべてが総量規制の対象になるわけではありません。貸金業法で借入額を制限するのはお金の借り過ぎを制限するためなので、借金以外の債務まで規制するわけではないのです。具体的にいうと「消費者金融の借金」「クレジットカードのキャッシング」などは総量規制の対象になりますが「クレジットカードのショッピングの支払い」「家・車・家電などのローン」「携帯の分割払いの残債」などは総量規制の対象外になります。これ以外にも除外される債務はいろいろあるので、詳しくは総量規制の説明ページで確認してください。
つまりキャッシングの申込みに関係があるのは「無担保で借りている借金」ということですね。
例を挙げるので参考にしてみてください
書かないといけないもの | 書かなくてもいいもの |
消費者金融の借り入れ クレジットカードのキャッシングの残り | 家・車のローン クレジットカードでショッピングで使ったもの 携帯の本体の分割払いの残り 保証会社がついている借り入れ |
ちなみにオンラインで申し込む場合は書き方をその場で教えてもらえないので、微妙だと思ったものは書かなくて大丈夫です。逆に多めに書いて総量規制に引っかかってしまうと、本当は借りられる場合でも落とされてしまうことがあります。金融業者からすれば、申し込む人がよくわからないのには慣れていますし、もっと言えば嘘をつかれることにも慣れています。借金の額を多少間違えても業者がしっかり調べてくれるので、あまり悩まずに大体こうかな?くらいで計算しちゃいましょう。
保証会社に払っているものも不要
また以前の債務で支払えなかったもので、保証会社が代わりに払ってその保証会社から請求されているものを保証履行債権といいますが、それも総量規制の対象には含まれません。ローンで買って
貸金業者の信用情報の審査って?
正規の貸金業者は、大抵が貸金協会に登録しています。そして融資の申込みがあれば、JICC、CIC、KSCなどの信用情報で、現在の債務状況を調べることが義務付けられています。信用情報を調べ総量規制を超えないことを確認することが法律で決まっており、違反すると営業停止などの罰則があるので、審査は確実に行われます。
ただ信用情報は、それぞれの信用情報機関で共有されますが、他の信用情報はすべてがまるごと見られるわけではありません。例えばJICCの会員はCICの情報までは確認できます。例えばいつ融資の申込みをして審査をされたとか、いつお金を借りて次の返済日はいつとか、延滞していればどのくらい延滞しているとか、借りている業者名まではわかりませんが、それ以外はかなり細かいことまで信用情報で確認されます。ですが、JICCの会員はKSCの情報は参考程度にしか確認できません。申込みや融資されたなどの情報はわかるけど金額まではわからないということもあります。
つまりJICCの会員はJICCに登録している貸金業者の情報はかなり細かくわかりますが、それ以外の情報はそこまで詳しくわからない可能性もあるのです。
貸金業者は加盟していない団体の借金が正確に確認できない状況で審査をするので、あくまで「わかる範囲で総量規制かどうか」を判断しているということです。
結局どこまで書けばいいの?
申し込みですからできれば正確に書いたほうがいいです。ただ総量規制の対象にならないものまで書いてしまって、総量規制の対象になってしまい融資の審査に落ちてしまうのでは意味がありません。
融資を申し込む人は貸金のプロではありません。申込みの書き方を知らないことも多く、借り入れ状況の入力もみなさんが正しく入力できるわけではありません。これは貸金業者もよくわかっていることなので、間違えていても貸金業者は気にしません。あまり細かいことを考えないようにしましょう。
また借り入れが多かったり他の業者で申込みを断られたりした経験があると、融資の申込みで年収を盛ったり借金を少なめに申告するのは珍しいことではありません。というか融資を受けるために嘘をつく人のほうが多いので、過少申告や嘘を理由に審査で落としてしまっていたらお金を貸せなくなってしまいます。ですので信用情報を照会して申し込み内容と違ったとしても、それを理由に断るということはありません。
アドバイスになるかどうかはわかりませんが結論はコチラ
- 消費者金融で融資の申し込みをするなら消費者金融の借り入れは全て書く→どうせバレる
- ローン、買い物のカード払いの残は書かない
- わからないものは申告に含まない→後で聞かれたら説明すれば大丈夫
